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天然なんて19世紀で終わってた

たまにはブログでも書かないと張りあいがないので、書評でも。


大気を変える錬金術――ハーバー、ボッシュと化学の世紀大気を変える錬金術――ハーバー、ボッシュと化学の世紀
(2010/05/21)
トーマス・ヘイガー

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空気から固定窒素をつくるハーバー=ボッシュ法の発明は、
化学の力で文字どおり世界を一変する半世紀をひらいた。
固定窒素は“賢者の石”であり、「それを探そうとする者はそれぞれ強迫的な思いにとりつかれ
それぞれの悲劇を味わった」

-アマゾンの内容紹介より-

 
 なぜ窒素がそんなに問題なのかと言えば、人間、というか生物すべての身体の構成要素のうち酸素と炭素は植物が光合成してくれれば生成されるんだけど、窒素というのはどうにも厄介なもので特定の微生物が「固定」してくれないと生物は利用することができない代物なんですな。

 畑で言えば、豆類しか固定ができないもんですから、昔は連作したあとは大豆なんかをいれて地力の回復をはかりました。

 で、この窒素の不足が人類農業史において最大のボトルネックになってたわけです。必死こいて糞尿まいたり魚を肥料にしたりして窒素を畑に散布する歴史が何千年と続きました。要するに窒素の再利用ですね。

 大気の大半は窒素なのに固定できないためにお預けプレーですよ。

 で、そのボトルネックを解決しちゃったり、ナチスに大量の弾薬を提供したり、最後には人工石油までつくっちゃうってのがハーバーとボッシュ、二人の物語です。


 ハーバー・ボッシュ法による肥料の生産が意味するところは、現代の農産物の中の窒素の半分は工場で生産されているということです。その原料はなんと水と空気と石油(石炭)です。

 農産物の半分ということは、それを食べている人間の身体の中の窒素も半分は工場から供給されているということですね。そしてハーバー・ボッシュ法は大量の化石燃料の消費でなりたっていますから、私たちの身体のかなりの部分化石燃料でできているということもできます。車や発電所と同じように、人間や家畜も石油を間接的には食べているんですね。

 この革命、空気から窒素をとりだす錬金術にあらためてビックリしました。

 ビックリといえば、この本の内容も相当インパクトでかいですね。


ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)
(1992/08)
本川 達雄

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おもしろいエピソードとしては、恒温動物と変温動物での接触したエネルギーがどのくらい身体の成長に利用されているか、という話がありますね。

つまり食事で摂取したエネルギーのうち、どのくらいの割合が単なる消費や排泄で消えて行くんじゃなくて身体の成長に利用されるのか?っというデータがでてるんです。



















成長 呼吸
恒温動物 2% 77% 21%
変温動物 21% 49% 30%


そりゃあトカゲの尻尾は切れてもまた生えてくるわけです。

畜産は効率を求めるなら変温動物はやめてカエルや虫を肥育したほうがいいかも!って話ですね。
21世紀の畜産はそっちのほうに行くかもしれません。
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.27 2011
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京都在住の阿部です。 地図と薀蓄で一杯やりましょっ なんとなくデザインをもとに戻しました

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